迷路懐かしの祇園会館1
東大路通を挟んで八坂神社の右45度にあるのが、京都の老舗名画座である祇園会館。私の目的というのは、実は祇園会館を訪ねてカメラに収めることだったのです。今回の京都旅行の計画を立てる段階で、絶対に祇園会館を訪問すると決めていました。
祇園会館は古今東西の映画の名作を2本立てあるいは3本立てで、しかも低料金で上映することで有名な映画館。私が学生だった20数年前は、学生証を提示すれば確か800円で入館できたように記憶しています。上映映画はアメリカ、フランス、イタリアの大作や名作をラインナップすることが多く、映画好きにはたまらないプログラムばかり。そうそう祇園会館のもうひとつ良いところは、館内の設備が河原町にある一番館に優るとも劣らないものであったこと。館内は2階席もあり、シートは清潔でフカフカ。その上、満員になることもほとんどないときている。これだけ快適かつストレスなく映画を鑑賞することができるのですから、映画好きにとってはまさにパラダイス。上映映画にしても館内設備にしても、もうひとつの名画座・京一会館とはすべてにおいて対照的な映画館でした。私が勝手に「路地裏の映画館」と呼んでいる京一会館は私が卒業して数年後に閉館となってしまいましたが、祇園会館は21世紀の今も祇園の地に現存していてくれて、涙が出るほど嬉しかったです。京一会館も祇園会館も、私の青春そのものでしたから。