打順とポジションと打席の相関関係を検証
〜前 説〜 |
昔「ライパチ」という表現がありました。「ライトで8番」という意味なのですが。この「ライパチ」という表現には、「チームの中心選手ではなく攻守両面において力の劣った選手」という否定的ニュアンスがありました。 最近では、巨人のウルフ由伸選手のようにライトであってもクリーンアップを打つ選手も多くなって、「ライパチ」という言葉あるいは表現は死語となりつつあります。 そこで、今の野球界では「何番を打つ選手のポジションはどこが多いのか」、「左打ちの選手はどれぐらいるのか」など「打順」と「ポジション」と「左打ち・右打ち=(以降LRと表記します)」の相関関係について調べてみたいと思います。折りしも選抜が行われていましたので、出場チームをデータの対象とさせてもらいました。 ---------------------------------------------------------------- ■対象データに関して 2001年度選抜出場34チームの先発メンバー計306人(34チームX9人) ※但し各チームの初戦の先発メンバーです。 |
■打順とLR | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
打順とLR(左打ち・右打ち)の相関関係について調べみました。 ・全体のL比率(=左打ち比率)は35.3%ですが、1・2番の比率は50%を超えています。1・2番は出塁することが仕事。セーフティバントにしても内野安打を稼ぐにしても左打ちの方が有利なのは確かですね。打順を組む際、監督さんが意識的に俊足巧打の左打者を1・2番に起用しているのでしょう。 ・クリーンアップで注目すべきは4番のL比率が38.2%と最も高いこと。4番はチームの打の中心。プロもそうですが、高校野球でも強打者は左打ちが多いということなのでしょうか。 ・下位打線のL比率28.7%は、チャンスメーカーやクリーンアップに比べて低いですね。9番打者のL比率が極端に14.7%と低いのはどういう理由からなのでしょうか。 |
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■チームとLR |
選抜出場校毎のL:R(先発メンバーにおける左打ちと右打ちの対比)を調べてみました。 ・最近の高校野球では右投げ左打ちの選手が増えていますが、高校毎に調べてみると結構ばらつきがあります。左打者が6人と一番多かったのが、強打の尽誠学園。逆に安積高校など一人もいませんでした。出場校中、いろんな面でもっとも好対照な両チームがL:Rの数値でも好対照なのは偶然でしょうか。左打者の方が多いチームが34校中6校(6:3は1校,5:4は5校)という数値が多いのか少ないのかは過去の数値がないので判断しかねるところですが、私の主観では昔に比べると多くなっているような気がしますが・・・。 ※L:Rの項目をクリックすると各チームの先発メンバー表が表示されます。 |
■打順とポジション | ||||||||||||||||||||
今選抜大会に出場したチームで部員不足に悩んでいるところはなかったように記憶しています。ですから、数多くいる部員の中から選りすぐりの選手が最適の打順とポジションで先発メンバーに起用されたものと思われます。部員不足のチームのように、最適ではないがやむなく起用されているのとは事情が違います。ある打順の選手はどのポジションを守っている場合が多いのかという統計をとってみました。果たしてどういう結果が出たのでしょうか。 ※各打者の項目をクリックすると下のポジション表が表示されます。 |
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■素朴な疑問 |
私が「打順とポジションとLR」というこのページを作成する前に持っていた素朴な疑問を以下に記します。各疑問をクリックすると検証結果が表示されます。 |