愛媛の高校野球部員の名字からみる愛媛の特徴とは

〜前 説〜

98年度愛媛県秋季大会でのこと。松山市営球場では丹原高校と松山商業の一戦が行われていた。何気なくスコアボードのラインナップ欄を見ると丹原高校の方に、「越智」という文字が四つ。同姓の選手が先発メンバーに4人も名を連ねていることに驚くとともに、愛媛の名字(苗字)に対する興味が芽生えました。
その後も、何度か愛媛大会を見るたびに(特に東予地区の試合ですが)、同一チームあるいは両チームに前述した「越智」とか「渡辺」・「渡部」・「村上」など同姓の選手が多いことを改めて知り、愛媛の名字に対する興味が深まるぱかり。
今回、このページで「愛媛の高校野球部員の名字からみる愛媛の特徴」と題して、特集してみました。標本数は、1999年度の登録部員数1822と少ないかもしれませんが、ある程度の傾向は出ているのではないかと思います。この話題は、私の単なる好奇心から出た自己満足の領域のものですが、こういう側面から高校野球をとらえるのも一興かと思います。

 

この統計データは1999年度資料に基づくものです。参考資料として公的データ(公的と略します)も掲載しましたので参照して下さい

東予の「渡辺」と中予の「渡部」は同音だが、
一字の違いにはどういう意味があるのか?

〜愛媛県名字トップ30〜

  全県

東予

中予

南予

公的

順位

名字

件数

名字

件数

名字

件数

名字

件数

名字

1位

越智

27

越智

25

渡部

12 山本 10

村上

2位

山本

25

村上

18

山本

11 菊池 10

高橋

3位

渡辺

23

伊藤

16

田中

7

兵頭

10

越智

4位

伊藤

22

渡辺

15

阿部

7

清水

8

山本

5位

村上

21

石川

11

久保

7

井上

8

渡部

6位

渡部

18

真鍋

11

武智

7

宇都宮

6

渡辺

7位

田中

16

高橋

10

伊藤

6

渡辺

6

松本

8位

矢野

16

鈴木

9

玉井

6

田中

5

田中

9位

高橋

16

近藤

9

鈴木

5

山口

5

伊藤

10位

鈴木

14

藤田

8

矢野

5

松本

5

井上

11位 藤田 14 矢野 8 佐伯 5 山下 5  
12位 清水 14 白石 7 池田 5 二宮 5  
13位 石川 13 渡部 6 5 三好 5  
14位 松本 13 松本 6 上田 5 武田 4  
15位 井上 13 佐伯 6 清水 5 藤田 4  
16位 菊池 13 藤本 6 宇都宮 5 浜田 4  
17位 阿部 12 池田 5 大森 5 河野 4  
18位 真鍋 11 篠原 5 高橋 4 吉田 4  
19位 近藤 11 安藤 5 小野 4 赤松 4  
20位 佐伯 11 馬越 5 宮本 4 梶原 4  
21位 池田 11 山本 4 佐藤 4 小西 4  
22位 宇都宮 11 田中 4 武田 4 岡崎 4  
23位 兵頭 11 阿部 4 山崎 4 谷口 4  
24位 白石 10 小野 4 川上 4 大久保 4  
25位 玉井 10 4 藤岡 4 久保 3  
26位 10 大西 4 竹田 4 矢野 3  
27位 宮本 9 藤原 4 仙波 4 宮本 3  
28位 武田 9 青野 4 宮内 4 堀内 3  
29位 浜田 9 佐々木 4 堀内 4 中田 3  
30位 山口 9 永井 4 石崎 4 山内 3  

標本数

  1822   633   709   480  

 

統計の元となる標本数が1822と少ないせいかもしれないが、統計結果の順位が公的データと多少異なるものの、その顔ぶれは「矢野・鈴木」と「松本・井上」の2組を除いてほぼ同じ。愛媛の名字の一端はつかんでいると言えるかもしれません。愛媛の高校野球の場合、東予・中予・南予と3地区に分けられています。今回の統計も、この地区割に沿って3地区毎の統計を取った訳ですが、地区毎にそれぞれ特徴があり、なかなか興味深い結果が得られました。 

東予では、予想通り「越智」姓がトップで「村上」・「石川」・「真鍋」・「近藤」・「藤田」など他地区には少ない東予特有の姓が続きます。歴史に疎い私でも、「越智」や「村上」が多いのは、昔東予地方を治めていた豪族の関係かと推測できます。

中予は、「武智」・「玉井」・「矢野」を除く他の姓は、日本全国の統計でもトップ10の常連のものばかりで、人の流動の激しい愛媛最大の都市・松山を抱えているせいかもしれません。中予の一番の特徴は、東予・南予でもトップ10に入っている「渡辺」姓がなく、かわりに同音の「渡部」姓が1位になっていること。この理由は私には分かりません。

南予では、「菊池」・「兵頭」・「清水」・「井上」・「宇都宮」など他地区では余りみられない姓が上位を占めています。特に、「兵頭」・「宇都宮」の2姓は南予特有の姓と言ってよく、東予の「越智」、中予の「渡部」姓みたいなものか。何か歴史的な理由があるのでしょうか。これも私には分かりません。

以上のように、3地区の名字の特徴を高校野球部員の姓からみてきた訳ですが、「越智」・「村上」・「渡部」・「宇都宮」など各地区特有の姓ありで、3地区3様の特徴がありました。私は愛媛県人ではないので、確かなことは言えませんが、気候・風土・人情などの面においても、名字と同様、東予・中予・南予でそれぞれ違いがあるのかもしれませんね。もしかして、野球スタイルにも違いがあるのかも?